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ツギクル「快楽」のかたちは…自分だけの合理性の追求

  • 小島 雄一郎

    ビジネス・デザイナー

電通若者研究部がプロデュースする学生団体の複合プロジェクトβutterflyでは、毎月の定例会で学生と一緒に未来の価値観を予測するワークショップ「ツギクル」を行なっています。
この連載企画では、毎月行っている議論をサマライズして紹介していきます。

今回のテーマは、ツギクル「快楽」のかたちです。

「快楽」と言えば、誰もが憧れる贅沢の極みというイメージがありますが、学生たちから提出されたツギクルでは「密かに楽しむもの」や「他人にシェアせず自分だけで楽しむもの」という類の回答が多く見られました。


SNSをはじめ、他人からの干渉を前提とする世代からは「自分だけの世界」に対する憧れが強い傾向があります。 快楽についても、「誰もが羨むこと」を「みんなに見てもらう」のが快楽ではなく、自分だけの世界を追求できる自由を快楽と捉える傾向があると言えるでしょう。

他人や世間に理解してもらおうとせず、自分だけの合理性を追求する「プロ快楽主義者」への憧れが高まっています。