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ツギクル「夏休み」のかたちは…
「今しかできないこと」の必須課目化

  • 工藤 永人

    デジタルマーケティングプランナー

電通若者研究部がプロデュースする学生団体の複合プロジェクトβutterflyでは、毎月の定例会で学生と一緒に未来の価値観を予測するワークショップ「ツギクル」を行っています。 この連載企画では、そこで行われた議論をサマライズして紹介していきます。
今回のテーマは、ツギクル「夏休み」のかたちです。まずは、私が注目をした3つのレポートをご紹介します。  

コロナ前まで、学業から解放される夏休み等の長期休暇と言えば、 長期旅行に行ったり、バイトに明け暮れたり、インターンに参加したり、休み直前の友人との「なにする?」話からやりたいことが広がっていき、おのずと充実していました。

しかしコロナを経て、学生の夏休みへの向き合い方は変化したように思います。

学校生活も学外活動も制限され、横も見えずただ送られてきた課題を1人でこなす日々を経験した若者は、コロナが落ち着きやりたいことをできる環境になった今、「何もしないことへの不安」「何をどうはじめたらいいのか分からない」というジレンマを抱えるようになりました。

そんな中、コロナに関係なく、頭も時間も100%自分のためだけに使うことができる余裕と、
「夏はこれさえ押さえておけば間違いない!」という学生の “夏の定番” がある夏休みは、
ジレンマを抱えるコロナ後の学生にとって、青春を計画&実行しやすい期間になっています。
逆に、自ら計画しなければ何もないまま長い時間を浪費することになってしまいます。

コロナ後の夏休みは、自らが計画しなくても青春を謳歌できる休養期間ではなくなり、
学生ならではの青春として充実させるために、「目的と意欲を持って自ら計画しなければならない活動的な期間」になってるようです。