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ツギクル「健康」のかたちは… 「健康なひきこもり」だって、成立する

  • 小島 雄一郎

    ビジネス・デザイナー

電通若者研究部がプロデュースする学生団体の複合プロジェクトβutterflyでは、 毎月の定例会で学生と一緒に未来の価値観を予測するワークショップ「ツギクル」を行っています。 この連載企画では、そこで行われた議論をサマライズして紹介していきます。 今回のテーマは、ツギクル「健康」のかたちです。 まずは私が注目した3つのレポートをご紹介します。 体の健康、心の健康という捉え方がありますが、
今回の学生レポートを考察すると「どちらを重視するか」というバランスが変わってきていると感じます。

これまでは「まずは体の健康ありき」が一般的でしたが、
レポートの1つは「不健康を許容する」というもの、
また「LEDから太陽光を浴びれる時代が来る」「カップ麺が健康食になる」といったレポートも見られました。

その背景には若い人の中で「体の健康のために、心が不健康になる」という構図への疑問が高まっていると感じます。

実際、テクノロジーの進化により、部屋の中にいたまま太陽光を浴び、
オンラインでリアルのような人間関係が成立し、
完全食のカップ麺で体の健康が保てれれば、
「ひきこもり=不健康」という先入観にも変化が起こるかもしれません。

「まずは心の健康ありき」の時代へと移行すれば、「健康なひきこもり」というパターンも成立し得ることになる。